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映像(動画・ムービー)データ
映像データとは
映像データは,静止画データとは異なり,動きのある画像データである.動画データやムービーデータとも呼ばれる.特に,CGやひとが描いた動画データのことをアニメーションデータと呼ぶこともある.
アナログ映像信号
世界で古くから取り扱われている映像データは,映画のフィルムである.写真のフィルムと同様なフィルムに,一フレーム一フレーム少しずつ動いている 写真を記録し,それを連続して映写することで動きのある映像を再生する仕組である.試行錯誤のすえ,一秒間に24フレーム切替えれば,人間の目には自然に 見えるとされた.
その後,テレビ放送が開始され,テレビが表示する映像情報の規格が定められた.またその後ビデオ機器が発明されると,その機器は当然その映像情報の 規格に従うことになった.そうでないと,ビデオ記録したデータをテレビに表示できないためである.電波に映像信号を載せるための方式が考案された.
- NTSC信号 日本/アメリカ 走査線525本・30フレーム/秒 (National Television System Committee)
- PAL方式イギリス・ドイツ 走査線625本・25フレーム/秒 特徴: 走査線ごとに位相を反転(Phase Alternation by Line)
- SECAM方式フランス・ロシアの一部 走査線625本・25フレーム/秒 特徴: 2本の走査線に別の色差信号 (SEquential Couleur Memorie:仏語)
インターレース方式
各テレビ信号はインターレース方式(飛び越し走査方式)と呼ばれる.画面の走査線を1本おきに描画し,次の画面でその間の走査線を表示する方式である.NTSCの場合には,1/60秒で一画面,次の1/60秒で残りの画面を表示し,合計1/30秒で完全な画像を表示する仕組である.
このようなインターレース方式でなく,一回の描画ですべての走査線を表示する方式のことを,プログレッシブ方式(ノンインターレース方式)と呼ぶ.
輝度信号と色差信号
NTSC信号では,3つの信号で映像を表現する.輝度信号(Y)と,色差(I)と色差(Q)である.色空間で述べたYIQ表色系と同じものである.
ビデオキャプチャ装置
テレビのアンテナ線,あるいはビデオレコーダ装置から出力されたこのアナログ映像信号を,コンピュータに入力させるためには,ビデオキャプチャ装置が必要となる.2000年頃にはメーカ製のパソコンにも搭載されるようになったが,通常は増設用のビデオキャプチャカードをパソコンに接続しなければならない.
デジタルデータ
テレビ放送は,これまでアナログ放送であったが,衛星放送やハイビジョンTVとしてデジタル放送が開始されている.通常の地上波放送でもデジタル放 送が開始されている地区があり,2011年までに従来のアナログ放送を停止し,完全にデジタル放送に移行予定である.そうなれば従来のテレビは使用できな くなる.
デジタルカラー映像信号は,ATSC(Advanced Television System Committee)により1995年に標準化された.
デジタル放送で使用される信号は,コンピュータと親和性が高い.映像のデジタルデータを,そのまま電波に載せて送信するわけであり,デジタルデータ 自体は,コンピュータで使用されるものと同じである.このコンピュータ上で扱われる動画データは,基本的に連続した画像データとして構成される.静止画以 上に容量を必要とすることが明らかであり,通常非可逆圧縮されることが前提となる.デジタル放送では圧縮されたデータがそのまま送信され,デジタルテレビ などでデコードされて表示されることになる.
コンピュータで扱われるデジタル動画データは,ファイル形式で保存されたものと,ストリームデータとしてネットワーク配信利用される形式が存在する.
映像圧縮方式
- MPEG1 1.5Mbit/s
- MPEG2 通常4〜15Mbit/s,規格的には1.65〜60Mbit/s/
- MPEG4 48〜64Kbit/s,低画質高圧縮用(フラクタル圧縮)
IフレームとBフレームとPフレームによる差分圧縮
映像データファイル形式
- AVI
- WMV(ASF)
- RM
映像記録メディア
DVD(Digital Versatile Disk)
- VHSビデオ
- S-VHSビデオ
- DVテープ
- DVD-Video
- DVD-audio
- DVD-RW
- DVD-ROM
- DVD-R
- DVD-RAM
- HD-DVD
- BD(Blueray-Disk)