##### UNIX講座 #####

〜vi・初級編〜

HoreDoreの「 これであなたもviマスター!! 」

 第4回 

vi山に草花を植えよう!
〜文字の入力〜

 前回は、vi山の中での歩き方(カーソルの移動)を覚えました。
 今回は、草花を植えることができるようになる(文字を入力する)のが目標です。

 初めて登るvi山には、チルダの樹々が欝蒼と茂っているだけで、足を踏み込むことができません。富士の樹海みたいなものです。
 そこで、自分達が安心して歩き回れるように、草花を植えてみましょう。
 まず、土を掘らなければいけませんが、vi山の土を掘るためには2種類のスコップが用意されています。それは、、、

 「a」と「i」です。

 このスコップを使うのに注意しなければならないのが、またまた出てきた、見えない敵です。
 「a」も「i」も、入力しても画面上には何も表示されませんので注意してください。

 この2種類のスコップの違いは、自分のに掘るか、に掘るかの違いです。
 「a」は、今自分がいる(カーソルのある)位置のから草花を植えるためのスコップです。
 「i」は、今自分がいる(カーソルのある)位置のから草花を植えるためのスコップです。

 「なんでたったそれだけの違いで。」とか、「どっちか一つで良いじゃん。」なんて思うかも知れません。
 最初のうちは、どちらか一つを覚えておけば問題はありません。
 慣れないうちは、「どっちがどっちだったかなぁ」とわからなくなってしまうので慣れるまでは、「a」とか「i」とかどちらかを確実に覚えるようにしましょう。
 どちらかのスコップを使いこなせるようになってから、もう一つのスコップを覚えても、それ程不自由ではありません(*1)ので、ゆっくり確実に覚えるようにしてください。

 実際にはどういう動きになるのか、「文字を挿入する時」を例に上げて説明しましょう。
 ※ただし、カーソル位置は^」で示します。

 「This a pen.」の「This」と「a」の間に「is」を入力します。

◎「a」の場合(右に入力
This a pen.     
    ^           
 ここで「a」を入力します。
This a pen.     
     ^          
 このように、カーソルが右に移動する。
This ia pen.    
      ^         
 ここでisiを入力。
This isa pen.   
       ^        
 ここでissを入力。
This is a pen.  
        ^       
 ここでスペースを入力。
◎「i」の場合(左に入力
This a pen.     
     ^          
 ここで「i」を入力します。
This a pen.     
     ^          
 カーソル位置はそのままです。    
This ia pen.    
      ^         
 ここでisiを入力。
This isa pen.   
       ^        
 ここでissを入力。
This is a pen.  
        ^       
 ここでスペースを入力。

 このように、最初のカーソル位置が違うだけで、「a」または「i」を入力してしまうと、その後は全く同じです。

 この例は、もう既に草花が植えてあって、さらに植えようという時の例ですが、vi山に入ったばかりで、「チルダ(~)」しか見えず、これから草花を植え出そうという時は、「a」でも「i」でも、全く変わりません。
 何度も言うようですが、取り敢えず、どちらか一つの(スコップの)機能を確実にマスターしてください。

 最後に一番重要なことを教えます。それは、スコップの「片付け方」です。
 なんでもそうだと思いますが、使ったものはきちんと片付けないと後が大変です。
 vi山で使うスコップは、片付けない限り、いつまでも土を掘り続けます。
 片付ける方法は、

 [ESC]

 です。
 草花を植え(文字を入力し)終わったら、必ず「1回以上」「エスケープキー」を押してください。
 1回以上なら何回でもかまいません。慎重な人は、5回でも10回でも押してもらっても全く問題ありません。
 「ピッ」という音がしますが、もう既に「エスケープキー」が押されていますよ、というお知らせですので、気にしないでください。

 ここまで進んできて、感の良い方は気が付いたと思いますが、先ほどの例では、まだスコップを片付けていません。

  This is a pen.
          ^
 と入力し終わったところで、「エスケープキー」を押して、スコップを片付けます。
 そうすると、どちらの場合もカーソルが左に移動して、

  This is a pen.
         ^
 となります。

 今回は「a」または「i」を用いた草花の植え方(文字の入力の方法)を覚えました。最後に「エスケープキー」を押すのを絶対忘れないで下さい。
 しかし、草花が多い時はどうしましょう。

 それでは、次回は、草花の刈り取り方を覚えましょうか。


 ではでは。(^_^)/

*1 たまに、「あれっ!?こういう時はどうするんだろう」と思う時もありますが、そういう時は、知恵と勇気と努力で切り抜けてください。(機会があったら、説明します。)

ゆっくりと緩やかな坂を登るか、急な険しい崖を登って行くかは、これを読んでいるあなたしだいです。

UNIXについては本講座でも最低限の事は説明致しますが、さらに詳しく知りたい方は、UNIXの専門書を読むことをお勧め致します。

第4回 「 vi山に草花を植えよう! 〜文字の入力〜 」
    を お送りいたしました。
次回は 「 vi山の草刈だ! 〜文字の削除〜 」    
    を 予定しております。 

Narrator :  Hore Dore  
Presented by BAY'S HOUSE
(( yoshioka@nit.ac.jp )) -@=@-

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