【CASEツールによる記述実験】

次のような業務処理を行う情報システムを分析設計する.

( 1 ) 業務の概要 ジョイフルヘンダは、日曜大工関連の商品を販売する大型小売店である.業務の流れは次のようになっている.

@ 販売する商品は1週間毎に発注日を決めて仕入れており、仕入れた商品は仕入台帳ファイルに記録した後、直ちに店頭に展示し、在庫はもたない.商品毎の発注量は、商品毎の適正な展示商品数とその日に店頭に残っている商品数との差が発注される.

A 発注日を決めて定期的に行う発注は、商品仕入係の責任で行われる.また、発注した商品、および発注量はすべて仕入係が発注台帳ファイルに記入して管理している.

B 一方、店頭で販売された商品は、売上伝票ファイルに記録されると同時に、売上台帳ファイルに記入して管理し、その日のうちの販売量および売上金額は営業時間後に集計する.店頭に展示してある商品数は、仕入台帳ファイルからその日の販売量を差し引いたもので算出する(破損や盗難による商品数の減少は、ここでは考えない).

C 店頭に展示してある商品量が適正な量以下になったことが判明したときには、店長の判断で定期的な発注日に関係なく直ちに「発注伝票」が作成され、発注責任者である仕入係に手渡され臨時発注される.臨時発注商品も仕入係が発注台帳ファイルに記入し管理する.

D 発注商品が到着すると、検品後、「納品伝票」の内容を仕入台帳ファイルに記録すると同時に、発注台帳ファイルの消し込みを行う.

( 2 ) 使用する帳票類
伝票1 伝票2
伝票3

【課題1】上記のような業務の流れをビジネスプロセスモデル図を用いて記述せよ。なお、各業務に対応するプロセス内部には、プロセスを起動するキッカケであり、かつプロセスで使用する基本なデータを生成する基本データ生成源とプロセスで使用する帳票類の名称を記入すること。

【課題2】情報システムで記録・管理すべきデータを明らかにするために、ビジネスモデル図内に記述された帳票類から基本データ(他のデータから導出されないデータ)を抽出し、それらを整理したER図(実体関連図)を作成せよ。なお、実体がもつ属性のうち、キーになるものは下線を、また関連には必ず関連の基数を記入すること。

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