##### UNIX講座 #####

〜vi・初級編〜

HoreDoreの「 これであなたもviマスター!! 」

 おまけ 

チチンプイプイノプイ!
〜作業の取消し〜

 前回で「vi・初級編」もなんとか終わることができましたが、「vi・中級編」に入る前にひとつ「おまけ」をお送りしたいと思います。
 これは、もしかしたら、覚えたら一番良く使う道具かも知れません。
 それは、vi山の魔法のステッキです。
 草を植えたり、刈ったり、木を伐採したり、いろんな作業をしていく中で、
 「あっ、しまった!こうじゃなかった!」
 という状況になることが、度々あると思います。
 そんな時、みなさんは、今までは、どうしてたでしょうか?
 「 :q! 」で、viを終わって、もう一度最初からやり直してたのでしょうか?

 これからは、そんなことをしなくても大丈夫です。
 元に戻す操作を無効にする魔法の道具があります。
 この、魔法のステッキは、2種類あります。

 一つは、直前の作業を無効にする、「u(小文字のユー)」です。
 例えば、間違って必要な文字を「x」で消してしまったとか、必要な行を「dd」で消してしまったとか、今の文字入力を最初からやり直したい等の時に使います。
 間違った作業をしたら、あせらずあわてず、平静を装って、おもむろに

  

 と入力しましょう。
 するとアラ不思議。どうしたの?何かあったの?という具合に元通りになります。

 二つ目の道具は、カレント行(*1)で行った操作を「全て」無効にする、「U(大文字のユー) 」です。
 例えば、同じ行の中での編集作業で、文字を削除したり、文字を入力したり、文字を置き換えたりしたんだけど、どうも気に入らない。最初の文章の方が良かった、でも、どこをどう直したか覚えていない、どうしよう。という時に使います。
 その行を元に戻したい時は、あせらずあわてず、平静を装って、おもむろに

  

 と入力しましょう。
 するとアラ不思議。カレント行で行われた作業は全て無効になり、元の行が現れます。
 この道具の注意しなければいけない点は、元に戻したい行から、一歩でも外の行に移動してしまうと、元に戻すことができなくなってしまうことです。
 外の行に移動した後でも、「u(小文字) 」を使うと、直前の作業は無効になりますが、それより以前の作業で行われたことまでは、元に戻すことはできません。(*2)
 一行の中でたくさんの作業を行った時は、行を移動する前に、一度カレント行を見直した方が良いかも知れませんね。

 今回は、おまけで、作業を無効にすることができる、魔法のステッキを覚えました。
 これで、少しは、viの使い方に幅が出てきたのではないでしょうか。(^_^)
 えっ!?もっと早く教えてくれても良いのに、ですって?
 まぁまぁ、そんなこと言わずに、たくさん、書いたり消したりしてください!

 それでは、「vi・中級編」でお会いしましょう。


 ではでは。(^_^)/

*1 カレント行とは現在カーソルがある行を言います。
カレント文字とはカーソルがある文字、カレントページとは、現在見ている(編集中の)ページですが、まれにカーソルのあるページを指すこともあります。
*2 最近のOSであるLinuxなどでのviは、編集作業の履歴を持っており、いくらでも前の作業を無効にする(元に戻す)ことができるので、注意が必要です。

ゆっくりと緩やかな坂を登るか、急な険しい崖を登って行くかは、これを読んでいるあなたしだいです。

UNIXについては本講座でも最低限の事は説明致しますが、さらに詳しく知りたい方は、UNIXの専門書を読むことをお勧め致します。

おまけ 「 チチンプイプイノプイ! 〜作業の取消し〜 」
    を お送りいたしました。
中級編へおすすみください。 

Narrator :  Hore Dore  
Presented by BAY'S HOUSE
(( yoshioka@nit.ac.jp )) -@=@-

 UNIX講座目次  パーソナルPAGE