■課題2(続き)■

■練習課題■

サンプルプログラムを参考に，次をC言語で書け．

ＳＷ９(p8のbit2)を押下した時、トグルＳＷ(p3)で設定した数値を変数valに保存
     ただしＳＷをＯＮしたとき（ＬＣＤ方向に倒したとき）を１とする
1. で保存したデータをＬＥＤ１〜ＬＥＤ８に表示。3.へ
ＳＷ１０(p8のbit3)を押下した時、トグルＳＷ(p3)で設定した数値を読む(2回目の読み込み)。4.へ
3.で読み込んだ値を下位3ビットだけにマスクすること．(1から7までに制限すること) 5.へ
1.で保存した値を，4.で制限した値分だけ左論理シフトを行い，結果をＬＥＤ１〜ＬＥＤ８に表示。1.に戻る

ヒント

• C言語では，シフト演算子が使える．論理シフトと算術シフトの区別はない
  (※シフトする対象のデータ型の符号が「signed」ならば算術シフト，「unsigined」ならば論理シフトとして実行される．)
• マスクは，AND演算でbit2 bit1 bit0 だけを「取り出す」こと．
  取り出すビットだけを設定した「マスク」データを用意する．
  そして対象の変数と，マスクデータをAND演算するだけでできる．

 取出対象 & 取り出したいビットを示したマスク

これは，次のように動作する．

 取出対象: 01010101
 マスク  : 00000111
 結果    : 00000101(対象から取り出された部分)

• プログラムで使用するp8とp3とp7(ポート8番，3番，7番)は，それぞれ「入力」ポートなのか，「出力」ポートなのかよく考えよ．
• 入力ポートは読み込み専用なので，値を代入することができない．

  × 入力ポート = 値; //エラーにならないが，値を保存できない
  ○ 変数 = 入力ポート;
  

• 出力ポートは書き込み専用なので，値を読み出すことはできない．

  ○ 出力ポート = 値; 
  × 変数 = 出力ポート;  //エラーにならないが，でたらめな値を読込する
  

動作チェック

ii)は次のように動作することを確認すること

一回目の入力 0000 0101
sw9押し
二回目の入力 1000 0100     ←「4」を指定
sw10押し
結果の表示   0101 0000     ← 4bitずれた
 

■必修課題■

次をC言語で書き直せ．

• ii)の1.から4.までは同様
• 1.で保存した値を，4.で制限した値分だけ右算術シフトを行い，結果をＬＥＤ１〜ＬＥＤ８に表示。1.に戻る

ヒント

• 算術シフトにするためには，符号つきの整数を演算対象にすればよい．
• C言語では，文字列型が符号ありなのか符号無しなのかはコンパイラによって異なる．本実験で使用するNC30では文字型は符号無しとして扱われるので注意すること．符号ありの文字型にする場合には次のように宣言すること．

sined char c;

• p3などのポートから読み込んだ値は，char型(符号なし)と見なされるので，必要なら符号ありの変数に代入してからシフトすること．
• また「~」演算子(NOT演算)は，符号有りと符号なしで結果に影響するので注意．

動作チェック

iii)は次のように動作することを確認すること

一回目の入力 1010 0000
sw9押し
二回目の入力 1000 0100
sw10押し
結果の表示   1111 1010
 

■応用課題■

8ビットの入力データをBCD変換してLEDを点灯させよ．ただし0から99以外の数が入力された時には，エラーとしてフル点灯(11111111)させること．

ヒント

• BCD変換とは，4bitを10進数の一桁に相当するものとして，人間が10進数として読みやすいように変換して表示することをいう
• 元の2進数を10で割った数を十の位に表示，あまりの数を一の位に表示
• C言語では剰余(あまり)を計算するための演算子がある．

動作チェック

次の4つが動作すること

スイッチ入力 0000 0000  (0)
LED出力      0000 0000

スイッチ入力 0110 0011  (10進数「99」を2進数にしたもの)
LED出力      1001 1001   ←「9」「9」と読める

スイッチ入力 0010 0000  (10進数「32」を2進数にしたもの)
LED出力      0011 0010   ←「3」「2」と読める

スイッチ入力 1000 0000  (範囲外の数)
LED出力      1111 1111   ←エラーを示す表示

■締め切り■

• 実験時間中
• 必修が終わらない限り，帰ってはいけない