■ミニチュアモデル化処理■

実際の風景写真を,まるでミニチュアモデルのジオラマを撮影したような写真に変換することができる.フィルムを使ったアナログ写真時代にも,Tilt-Shiftレンズという特殊レンズを用いた特殊撮影技法とされていた効果である.レンズを垂直方向・水平方向にブレさせることができ,撮影された画像は中心だけにピントがあい周辺がボケた感じの画像となる.これがまるでミニチュアモデルの写真のように見える.ただし,ミニチュアモデルの写真を普段見慣れないひとにはピンとこないかも知れない.ミニチュアモデルの写真は,どれも周辺がボケている特徴があるのだが,それを知らない人にはただの写真にしか見えないことがあるようだ.

デジタルカメラでは,特殊なレンズを使用しなくとも画像をリアルタイムに処理することで,同等の撮像画像が得られる.

■ミニチュア写真の特徴■

ミニチュア写真の特徴は,次のようなものである.

■処理手順■

ミニチュア写真の特徴を再現するために次の手順で処理を行う.

実際に周辺部だけぼかす際には,楕円の半径を徐々に大きくしながら何回も平滑化を行うことで,より外側をよりぼかしている.また,楕円の焦点を画像上のどこに置くかによって,画像中で「ピントをあわせる」部分の位置を調整する.

手順を書き出すと複雑に見えるが,画像処理ライブラリがあれば肝心な部分を20行以内のプログラムで書くことができる.

■映像例■

※このページの風景写真の元は,神戸観光壁紙写真集・兵庫と神戸の風景壁紙写真より

元の風景写真処理結果